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10代 女性のご相談

脂腺母斑ってどんな病気?

医師の回答

脂腺母斑は、頭や顔にできる黄色のあざの一種です。皮膚を構成するさまざまな細胞が異常に増えることで発症します。

〜生まれつきある“黄色っぽいあざ”や“イボ”のようなもの、それは脂腺母斑かも!?〜
脂腺母斑は、頭や顔にできる黄色のあざの一種です。
皮膚を構成するさまざまな細胞が異常に増えることで発症します。
生まれながらの脱毛として始まることが多く、生まれつきまたは幼少期から円形や線状のあざがみられます。
年齢とともに、あざの部分は盛り上がり、色が濃くなっていきます。脂腺母斑は良性のあざですが、
基底細胞がんなどの皮膚がんが発生することがあります。

頭や顔にできる黄色いあざ・盛り上がりがある皮膚変化、それは脂腺母斑かもしれません。

脂腺母斑は、生まれつき皮膚に現れる良性の皮膚腫瘍で、皮脂を分泌する「脂腺」が異常に集まってできたものです。多くは頭部や顔面にでき、黄色~橙色の平らなあざのように見えることが特徴です。成長とともに徐々に盛り上がり、思春期以降にはイボのような形状に変化することがあります。

主な症状と見た目の特徴
  • 黄色〜橙色で、やや光沢のあるあざ

  • 頭(髪の中)や顔に多く、まれに首や体にも

  • 生まれつき平らだったものが、思春期以降に盛り上がる

  • 稀に基底細胞がんなどの皮膚がんが生じることもあります

原因は明確ではありませんが、胎児の皮膚形成過程で脂腺が異常に増殖することが原因と考えられています。遺伝性はなく、誰にでも起こりうる先天性疾患です。

脂腺母斑は基本的に良性ですが、以下のような変化がある場合は注意が必要です

  • 急に大きくなった

  • かゆみや出血が出てきた

  • 形が変わってきた(ゴツゴツ・いびつなど)

このような場合は、皮膚がんのリスクを考慮して、皮膚科での診察・病理検査が勧められます。

 

✅ 脂腺母斑に使われるお薬は?
🔺 脂腺母斑は「構造異常の皮膚腫瘍」なので、基本的に塗り薬や飲み薬では治りません。
したがって、薬物治療は行われず、下記のような
「外科的治療(物理的除去)」が中心となります。

✅ 治療法の選択肢(標準治療)
外科的切除 メスで母斑を全切除 確実性が高い。悪性化予防もできる
炭酸ガス(CO₂)レーザー 表層を蒸散させる 美容目的で行うが深部に母斑が残るため再発あり
電気焼灼法 高周波で焼灼除去 限局性・小型病変に使用されることあり
経過観察 特に小児・安定した病変で適用される 悪性化兆候がない場合に限る

✅ 外科的切除のタイミングは?
乳児期〜幼児期:全身麻酔で安全に切除しやすい(病変が小さく、整容性がよい)
思春期以降:病変が盛り上がりやすくなり、目立つ・化粧で隠せないなどの相談が増える

✅ なぜ薬が効かないの?
脂腺母斑は皮膚構造自体の異常(母斑細胞・脂腺の奇形)によるため
抗炎症薬や美白外用剤などでは改善できない
万一、がん化(基底細胞癌・汗腺系腫瘍など)した場合も、外科的切除が原則

 ◇ 病院で何を調べるの?

1.視診・問診

2.ダーモスコピー検査

「ダーモスコピー」という拡大鏡で表皮の構造や色調の変化を詳しく観察し、
良性か悪性の可能性があるかを評価します。
※この検査は痛みを伴わない非侵襲的な方法です。

3.皮膚生検(必要に応じて)

脂腺母斑が急に変化してきた場合や、がんとの鑑別が必要と判断された場合には、一部を切り取って病理検査(顕微鏡で細胞を調べる)を行います。

◆ 他の病気との違い(鑑別)

 脂漏性角化症(老人性いぼ)

⇒茶色くてガサガサの盛り上がり 思春期以降の中高年に多い/後天性

 青色母斑

⇒青っぽい小さな丸い斑 色が黒〜青/盛り上がりにくい

 母斑細胞母斑(ほくろ)

⇒茶~黒/まれに盛り上がる 成長とともに変化しにくい/色調が濃い

予防のポイント
紫外線(UV)対策を徹底する
肌への摩擦・刺激を避ける
定期的なセルフチェックと皮膚科受診

<参考資料>

新潟薬科大学卒業。筑波大学大学院 公衆衛生学学位プログラム修了(修士)
ウエルシア薬局にて在宅医療マネージャーとして従事し、薬剤師教育のほか、医師やケアマネジャーなど多職種との連携支援に注力。在宅医療の現場における実践的な薬学支援体制の構築をリード。2023年より株式会社アスト執行役員に就任。薬剤師業務に加え、管理業務、人材採用、営業企画、経営企画まで幅広い領域を担当し、事業の成長と組織づくりに貢献している。さらに、株式会社Genonの医療チームメンバーとして、オンライン服薬指導の提供とその品質改善にも取り組むとともに、医療・薬学領域のコンテンツ制作において専門的なアドバイスを行っている。経済産業省主催「始動 Next Innovator 2022」採択、Knot Program 2022 最優秀賞を受賞。

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