
20代 女性のご相談
色素性母斑【ほくろ】ってどんな病気?

医師の回答
色素性母斑は、褐色~黒色または皮膚の色で、平らもしくは盛り上がった形状をしています。

〜ほくろは多くの場合「良性」ですが、まれに注意が必要なものもあります〜 色素性母斑は、褐色~黒色または皮膚の色で、平らもしくは盛り上がった形状をしています。
硬い毛が生えているものもあります。1.5cmまでの小さなものは「ほくろ」と呼ばれ、
多くが産まれてから発生します。 産まれたときからある1.5~20cm程度のものは
「黒あざ」と呼ばれ、頭や首によくできます。20cmを超える大きさで黒色の硬い毛が生えているものは、
巨大先天性色素性母斑と呼ばれ、悪性黒色腫※を生じるリスクがあり、頭痛、痙攣発作などの中枢神経症状を伴うこともあります。
色素性母斑(しきそせいぼはん)は、一般的に「ほくろ」や「黒あざ」として知られる皮膚の良性腫瘍です。メラニン色素を作る細胞(メラノサイト)が増殖してでき、褐色〜黒色や肌色で、平らなものから盛り上がりのあるものまでさまざまな形状があります。
生まれつきのもの・あとからできるもの
小さなもの(1.5cm以下):いわゆる「ほくろ」
1.5cm~20cmのもの:生まれつきある場合は「先天性色素性母斑(黒あざ)」
20cm以上で毛が生えているもの:巨大先天性色素性母斑と呼ばれ、まれに皮膚がん(悪性黒色腫/メラノーマ)へ進行するリスクもあります。
できる場所と見た目
顔・首・腕・脚・背中・お腹など、全身に出現
毛が生えていることもあり、硬く盛り上がるタイプもあります
爪・足の裏・頭皮など見えにくい部位にもできることがあります
ほくろの変化に注意!こんな症状は皮膚科へ
以下のような変化がある場合は、悪性の可能性があるため要注意です:
急に大きくなった
形が左右非対称
色がムラになっている
縁がギザギザ
出血・かゆみ・痛みがある
「ABCルール(非対称・境界・色調・直径・進行)」に当てはまる症状があれば、皮膚科を早めに受診しましょう。
✅ 色素性母斑(ほくろ)の治療に使われる薬の実際
▶ 原則:薬では消えない(自然にはなくならない)
現在、色素性母斑に対して承認されている「塗り薬」や「飲み薬」は存在しません。
したがって、以下の方法が主な治療選択肢となります:
✅ 色素性母斑の治療法(参考)
外科的切除 メスでくり抜き・縫合する 大きいほくろ、悪性化が疑われるもの
レーザー治療 Qスイッチレーザーなど 小さく平らなほくろ、美容目的(保険外)
電気焼灼・CO₂レーザー 高周波または炭酸ガスで蒸散 小型で浅いほくろに
凍結療法(液体窒素) 比較的浅い母斑・疣贅などに 再発しやすく、色素沈着のリスクあり
経過観察 無症状・変化なし 小児・高齢者・位置が問題ないものなど
🔬 病院で何を調べるの?
皮膚科では、ダーモスコピー検査(拡大鏡)で良性か悪性かを評価し、必要があれば組織検査(病理検査)も行います。
主な治療法
レーザー治療・電気メス:小さな良性ほくろ向け
外科的切除(縫合あり):大きさや悪性疑いがある場合
美容目的の除去は自由診療、検査目的は保険適用のケースもあります
🔬 間違えやすい他の病気(鑑別)
酒さ(赤ら顔)
⇒中年以降の顔の赤み+血管拡張 ニキビ様だが皮脂分泌少なめ/ステロイド悪化に注意
毛包炎(もうほうえん)
⇒毛穴にばい菌が入って化膿 単発・痛み強め/短期間で治ることが多い
ステロイドざ瘡
⇒ステロイド外用後のニキビ様発疹 口のまわりなどに密集/急に出ることが多い
皮膚科的疾患(粉瘤など)
⇒しこり状で臭い・内容物が出る 触ると硬い・押すと中から出る白いもの
予防のポイント
紫外線(UV)対策を徹底する
肌への摩擦・刺激を避ける
バランスのよい生活習慣を維持する
<参考資料>
新潟薬科大学卒業。筑波大学大学院 公衆衛生学学位プログラム修了(修士)
ウエルシア薬局にて在宅医療マネージャーとして従事し、薬剤師教育のほか、医師やケアマネジャーなど多職種との連携支援に注力。在宅医療の現場における実践的な薬学支援体制の構築をリード。2023年より株式会社アスト執行役員に就任。薬剤師業務に加え、管理業務、人材採用、営業企画、経営企画まで幅広い領域を担当し、事業の成長と組織づくりに貢献している。さらに、株式会社Genonの医療チームメンバーとして、オンライン服薬指導の提供とその品質改善にも取り組むとともに、医療・薬学領域のコンテンツ制作において専門的なアドバイスを行っている。経済産業省主催「始動 Next Innovator 2022」採択、Knot Program 2022 最優秀賞を受賞。
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