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20代 女性のご相談

湿疹・皮膚炎ってどんな病気?

医師の回答

湿疹は、湿疹・皮膚炎群ともいわれるように、同じような症状を示す皮膚病の総称です。

〜かゆい・赤い・ジュクジュク… その皮膚のトラブル、湿疹かも!?〜
湿疹(しっしん)・皮膚炎とは、皮膚が赤くなったり、かゆみやブツブツ、水ぶくれなどが現れる
炎症性の皮膚トラブルの総称です。アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎(かぶれ)、脂漏性皮膚炎、手湿疹など、さまざまなタイプがあります。

湿疹・皮膚炎(しっしん・ひふえん)とは、赤み・かゆみ・ブツブツ・ジュクジュク・カサカサなどの皮膚症状を引き起こす、皮膚の炎症を伴う疾患の総称です。これらは「湿疹・皮膚炎群」とも呼ばれ、症状や原因、経過に応じてさまざまな名称がついています。

たとえば、手にできるものは「手湿疹」、皮脂が多い頭皮などにできるものは「脂漏性皮膚炎」、コイン状に広がるものは「貨幣状湿疹」、乾燥が原因で起きるものは「皮脂欠乏性湿疹」、アレルギー体質が関与するものは「アトピー性皮膚炎」、かぶれによる「接触皮膚炎」、さらに経過により「急性湿疹」や「慢性湿疹」とも分類されます。

主な原因
  • 化粧品・金属・洗剤などによる接触アレルギー

  • 乾燥・摩擦・汗などの刺激

  • ダニ・ホコリ・花粉・食品などのアレルゲン

  • ストレスやホルモンバランスの乱れ

  • アトピー素因などの体質

多くの場合、これらが複合的に関与して発症します。

顔・首・腕・手・足・背中・お腹など、全身どこでも発症する可能性があり、赤ちゃんのよだれかぶれやあせも、大人の手荒れやストレスによるかゆみなども広い意味で湿疹に含まれます。

初期にはかゆみ・赤み・小さなブツブツが見られ、掻いてしまうことでジュクジュクしたり、皮がむけてゴワゴワになる「苔癬化」が起こることもあります。放置すると慢性化し、皮膚が黒ずんだり硬くなってしまうことがあります。

 

✅ 湿疹・皮膚炎に使用するお薬一覧
◆ ①【ステロイド外用薬】★最も基本的かつ有効な治療
最強(ランクV) デルモベート(クロベタゾール) 厚い病変、手掌、足底などに短期間使用
非常に強い(IV) リンデロンDP、マイザー 急性の炎症部位、顔以外に
強い(III) フルメタ、ベトネベート 日常的な湿疹治療に広く使われる
中等度(II) ロコイド、キンダベート 顔・首・陰部など皮膚の薄い部位に
弱い(I) プレドニゾロン軟膏など 乳児やデリケート部位に(まれ)

🔹 強さは部位・年齢・病状に応じて選択し、改善後は漸減または中止
🔹 長期連用や急な中止はリバウンドの原因になるため注意

◆ ②【保湿剤(スキンケア)】★再発予防・バリア機能改善に必須
ヘパリン類似物質 ヒルドイド、ビーソフテンなど 乾燥肌・湿疹の基礎治療に必須
ワセリン プロペト、白色ワセリン 刺激が少なくバリア性に優れる
尿素製剤(高齢者) パスタロン、ウレパールなど 角質を柔らかくする(ただし急性炎症期は避ける)

◆ ③【抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬(内服)】★かゆみ抑制
第2世代 レボセチリジン ザイザル 眠気少なめ、かゆみに有効
第2世代 フェキソフェナジン アレグラ 非鎮静性、安全性が高い
第1世代 クロルフェニラミン ポララミン 就寝前のかゆみ対策(眠気あり)

🔹 皮疹が落ち着いていても、かゆみが残る場合に補助的に使用

◆ ④【免疫抑制外用薬(ステロイドに準じて使用)】
タクロリムス プロトピック軟膏 ステロイドに抵抗がある部位(顔など)に使用可
ピメクロリムス エリデルクリーム 小児・軽症に使用。日本では承認なし(参考)

🔹 顔・首・外陰部などに使いやすいが、刺激感が出やすいため少量から

◆ ⑤【その他:病型に応じて使用する薬剤】
脂漏性皮膚炎 抗真菌外用薬(ニゾラールなど) マラセチア菌の関与があるため
接触皮膚炎 ステロイド+原因物質の除去 パッチテストで原因確認も有効
乾燥性湿疹 保湿剤+弱いステロイド 高齢者に多い
汗疹型 クーリング+非ステロイド外用(亜鉛華軟膏など) ステロイドは短期間使用

 🔬 病院で何を調べるの?

医師による視診と問診
  • 視診:皮膚の状態を目で見て確認します(赤み、ブツブツ、カサカサ、ジュクジュク、色、形、分布など)。

  • 問診:いつから症状が出ているか、悪化や改善のタイミング、かゆみの程度、使っている化粧品や薬、食べ物、生活環境などを詳しく聞かれます。

ほとんどの皮膚の病気は視診と問診で診断できることが多いです。

 必要に応じた検査
アレルギー検査
a. パッチテスト(接触皮膚炎の疑い)
  • 背中などにアレルゲンを貼り付けて、48~72時間後の皮膚反応を観察。

  • 金属・化粧品・シャンプーなどのかぶれ原因を調べます。

b. 血液検査(アレルギー体質の把握)
  • IgE抗体値や特定のアレルゲン(ハウスダスト、ダニ、花粉、食物など)に対する反応を調べます。

  • アトピー性皮膚炎の診断や重症度の目安にも使われます。

4. 皮膚生検(病理検査)
  • 症状の原因がはっきりしない場合や、悪性が疑われるときに行います。

  • 小さな皮膚の一部を採取して、顕微鏡で詳しく分析します。

🔬 間違えやすい他の病気(鑑別)

接触皮膚炎(かぶれ)

⇒赤み・かゆみ/触れた部分に症状 洗剤・金属・化粧品・マスクなど

アトピー性皮膚炎

⇒慢性的なかゆみ・乾燥・炎症 アレルギー体質・バリア機能低下

皮脂欠乏性湿疹(乾燥性湿疹)

⇒かさかさ・粉ふき/冬に悪化 乾燥肌・高齢者・季節の影響

おむつ皮膚炎

⇒おむつ部分が赤くただれる 尿・便・こすれによる刺激

光線性皮膚炎

⇒紫外線に当たった部位に赤み・かゆみ 日焼け/光アレルギー

汗疹(あせも)・汗による湿疹

⇒細かいプツプツ/かゆい 汗・湿度・摩擦による刺激

予防のポイント
肌に優しい洗浄剤と十分な保湿
紫外線・汗・摩擦などの刺激を避ける
ゴム手袋などで手荒れ対策
掻き壊しを防ぐためのかゆみコントロール

<参考資料>

新潟薬科大学卒業。筑波大学大学院 公衆衛生学学位プログラム修了(修士)
ウエルシア薬局にて在宅医療マネージャーとして従事し、薬剤師教育のほか、医師やケアマネジャーなど多職種との連携支援に注力。在宅医療の現場における実践的な薬学支援体制の構築をリード。2023年より株式会社アスト執行役員に就任。薬剤師業務に加え、管理業務、人材採用、営業企画、経営企画まで幅広い領域を担当し、事業の成長と組織づくりに貢献している。さらに、株式会社Genonの医療チームメンバーとして、オンライン服薬指導の提供とその品質改善にも取り組むとともに、医療・薬学領域のコンテンツ制作において専門的なアドバイスを行っている。経済産業省主催「始動 Next Innovator 2022」採択、Knot Program 2022 最優秀賞を受賞。

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