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20代 女性のご相談

突発性発疹ってどんな病気?

医師の回答

突発性発疹は、乳幼児に多くみられる感染症の病気です。

〜突然の高熱と、あとから出てくる発疹…でも落ち着いて大丈夫〜
突発性発疹は、乳幼児に多くみられる感染症の病気です。 
ヒトヘルペスウイルス(6型、7型)が唾液を介して感染すると考えられています。
原因ウイルスに対して免疫を持たない乳幼児が感染すると、約2週間で38~39℃の高熱がでます。
3~4日で熱が下がった後、顔とからだに淡い紅色の発疹があらわれ、2~3日で跡を残さずなくなります。

突発性発疹(とっぱつせいほっしん)は、生後6か月から1歳半くらいまでの赤ちゃんによく見られるウイルス性の感染症で、ほとんどの乳児が一度は経験する病気です。主な原因は、ヒトヘルペスウイルス6型または7型(HHV-6/HHV-7)で、これらのウイルスは大人の唾液などから赤ちゃんへと感染すると考えられています。感染後、約10~14日ほどの潜伏期間を経て、38〜40℃前後の突然の高熱が1〜3日間続きます。この高熱は他に特別な症状がなく、意外と赤ちゃんの機嫌がよい場合も少なくありません。

熱が下がると、今度は首やお腹、背中を中心に淡い紅色の発疹が全身に広がります。顔や手足にも出ることがありますが、発疹にかゆみや痛みはほとんどなく、2〜3日で跡を残さず自然に消えていきます。このような経過から、保護者の多くが「熱が下がったら急に発疹が出てびっくりした」という経験をしていますが、突発性発疹はおだやかな経過をたどることが多く、重症化することはまれです

突発性発疹にかかると、体内に免疫ができるため基本的に再感染はありません。感染力も強くないため、兄弟間や保育園での接触を通じてうつることはあるものの、インフルエンザなどと比べて急速に広がることはありません。

治療は特別なものを必要とせず、自然治癒を待つのが基本です。高熱が出ている間は、解熱剤(アセトアミノフェンなど)を使って熱を和らげることや、こまめな水分補給・しっかりとした休養が重要です。発疹に対しては、かゆみがなければ塗り薬などの処置は不要で、お風呂にも入って問題ありません。ただし、熱のあるうちは入浴を避け、解熱してからにしましょう。

一方で、まれに発熱中に熱性けいれんを起こすことがあり、けいれんが長く続いたり何度も繰り返すような場合には、すぐに医療機関を受診する必要があります。また、食欲不振や不機嫌が強い、元気がないといった症状がある場合も、小児科や皮膚科での診察を受けておくと安心です

「初めての高熱で驚いた」「発疹が出て心配」「保育園にいつから通わせていいのか迷う」といった声も多く聞かれますが、突発性発疹は正しく理解すれば落ち着いて対応できる病気です。

✅ 治療に使われるお薬(対症療法)
突発性発疹はウイルス感染のため、特効薬はなく自然治癒が基本です。
必要に応じて症状を和らげる対症療法を行います。

解熱鎮痛薬 アセトアミノフェン(カロナール®、アンヒバ®) 高熱による不快感を和らげる
※発熱自体は無理に下げなくてよい
水分補給 OS-1®などの経口補水液、母乳・ミルク 発熱中の脱水予防が最も重要
抗けいれん薬 ダイアップ®坐薬など(処方された場合) けいれん既往がある子や熱性けいれん対策として使用されることも

✅ 注意が必要なケース(早めの受診を)
熱性けいれん 乳児期に比較的多く見られる → 初めてのけいれん・長時間続く場合は受診
高熱が5日以上続く 突発性発疹では高熱は通常3~4日 → 他の感染症を疑う必要あり
ぐったりしている/嘔吐・下痢がひどい 脱水・別のウイルス性疾患の可能性あり
発疹が強く、かゆみや膿を伴う 突発性発疹の典型的なものと異なる可能性あり(例:風疹、麻疹など)

 🔬 病院で何を調べるの?

発熱の経過(何日続いた?)

発疹が出たタイミング(熱の前?後?)

発疹の色・広がり方・かゆみや痛みの有無

ワクチン接種歴や薬の服用歴

他の子どもや家族に似た症状があるかどうか

 

🔍 突発性発疹と間違えやすい類似疾患(鑑別)

 風疹(ふうしん)

⇒微熱+顔から始まる細かい発疹/リンパ節腫れ 顔→体へ広がる/発疹が同時に出る/ワクチン歴を確認

 麻疹(はしか)

⇒高熱・咳・目やに+全身に発疹 発疹前に風邪症状あり/重症化しやすい/予防接種歴重要

 薬疹

⇒薬が原因で全身に発疹が出る 発熱後に薬を服用しているか/左右対称/かゆみや腫れあり

 溶連菌感染症(猩紅熱)

⇒発熱・のどの痛み+ざらざらした赤い発疹 いちご舌/抗菌薬が必要/のどの検査で確認

 川崎病

⇒高熱5日以上+手足・目・口・首に変化 BCG跡の赤み/心臓への影響あり/至急受診が必要⚠️

 手足口病

⇒口内・手足に小さな発疹/水ぶくれあり 発熱+手のひら・足・口の中に特有の発疹あり

 とびひ(伝染性膿痂疹)

⇒かゆい水疱やかさぶたが急に広がる 膿や水ぶくれ/黄色っぽいかさぶた/細菌感染

予防のポイント
お風呂は熱が下がってからでOK(発疹があっても可)
発疹が出たからといってかゆみがなければ特別な塗り薬はいりません
食事は無理にとらせず、水分を中心に
機嫌がよく、熱が下がっていれば登園の目安にしてOK

<参考資料>

新潟薬科大学卒業。筑波大学大学院 公衆衛生学学位プログラム修了(修士)
ウエルシア薬局にて在宅医療マネージャーとして従事し、薬剤師教育のほか、医師やケアマネジャーなど多職種との連携支援に注力。在宅医療の現場における実践的な薬学支援体制の構築をリード。2023年より株式会社アスト執行役員に就任。薬剤師業務に加え、管理業務、人材採用、営業企画、経営企画まで幅広い領域を担当し、事業の成長と組織づくりに貢献している。さらに、株式会社Genonの医療チームメンバーとして、オンライン服薬指導の提供とその品質改善にも取り組むとともに、医療・薬学領域のコンテンツ制作において専門的なアドバイスを行っている。経済産業省主催「始動 Next Innovator 2022」採択、Knot Program 2022 最優秀賞を受賞。

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