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50代 女性のご相談

はい粒腫ってどんな病気?

医師の回答

皮膚の表面に角質がたまってできる直径1~2mm程度の小さなできものを稗粒腫(はいりゅうしゅ) と呼びます。

〜目元や顔にできる小さな白い粒、実は角質のかたまりかも!?〜
皮膚の表面に角質がたまってできる直径1~2mm程度の小さなできものを稗粒腫(はいりゅうしゅ) と呼びます。 
生まれつき稗粒腫を持っている場合もありますが、外傷ややけどによる皮膚の治癒過程で生じることもあります。
1~2mm程度の大きさで白色~乳白色の小さめのブツブツ[小丘疹(しょうきゅうしん)]した盛り上がり[隆起(りゅうき)]がみられます。
からだ中にできますが、まぶた、目元や鼻先、顎などに多くみられます。
外傷が原因の場合は、自然に消えることもあります。
さまざまな年齢層で生じる可能性がありますが、新生児や成人女性に多くみられます。

粟粒腫(はいりゅうしゅ)とは、皮膚の浅い部分に角質(たんぱく質や老廃物)がたまることで生じる、小さな白色から黄色調の良性皮膚腫瘍の総称です。痛みやかゆみを伴わないのが一般的で、見た目の問題としてご相談されることが多いできものです。主に顔、とくに目のまわりや頬、こめかみなどに出現し、直径1〜3mm程度の粒状のふくらみがぽつぽつとみられます。ニキビとは異なり毛穴の炎症は関与せず、角質の塊が皮膚にとどまっている状態です。

たとえば、目の下やまぶたに多発するタイプ、頬やこめかみに散在するタイプなどが代表的です。新生児にみられる場合もありますが、この場合は自然に消失することが多く、成人にみられるものは長期間残存する傾向があります。

【主な原因】

  • 皮膚の角質や皮脂の排出不全

  • 乾燥や摩擦による皮膚バリア機能の乱れ

  • 加齢によるターンオーバーの低下

  • 外傷ややけどの瘢痕部位に生じることがある

  • スキンケア用品の影響(油分過多など)

顔、特にまぶたの周囲や頬に好発し、30代以降の女性に比較的多いとされます。乾燥肌や敏感肌の方、目元のクリームなどを日常的に使用する方に生じやすい傾向があります。新生児にも出現することがありますが、この場合は自然に軽快します。

初期は白色の小さな粒として出現し、時間が経過しても大きく変化しないまま持続します。かゆみや痛みはありませんが、放置すると自然消退はまれで、美容上の悩みにつながります。乾燥や摩擦、刺激の強いスキンケアやマッサージは悪化因子になり得ます。早期に皮膚科で安全に処置を受けることで、傷あとを残さず改善しやすく、生活の質にもつながります。

✅ 治療法(自然に消えることもあるが、美容目的で除去希望されるケース多数)
稗粒腫は自然治癒することもありますが、完全に消えるには時間がかかるため、
ご本人が希望すれば物理的な除去が最も確実です。

◆ ①【物理的除去(皮膚科で対応)】
専用針 or ランセットで小さく切開 → 内容物を圧出
– 短時間で終了/**保険適用(皮膚腫瘍摘除処置)**可
– 一般的に再発しにくい/跡も残りにくい
– 感染予防のため自分で潰すのはNG(炎症・色素沈着のリスク)

◆ ②【レーザー・電気分解(美容皮膚科)】
方法 CO₂レーザー、電気メスなどを使用して焼灼除去
適応 小さいもの・多数ある場合・まぶたなどデリケートな部位
特徴 痛みが少ない・出血も最小限・仕上がりがきれい/自費診療が多い

◆ ③【外用薬(予防的・補助的)】
トレチノイン ターンオーバー促進/稗粒腫ができにくくなる可能性あり
アダパレン(ディフェリン®など) にきび治療薬として処方/稗粒腫にも効果を示すことがある
尿素クリーム 角質を柔らかくする補助療法/予防には一定の効果

※ただし、外用薬で既にできた稗粒腫を消すのは困難です。

 ◆ 病院で何を調べるの?

  • 視診・問診:皮膚の色調や形態を観察し、ニキビや稗粒腫以外の皮膚腫瘍との鑑別を行います。痛みや経過、スキンケア習慣の聴取も重要です。外来診察時にその場で評価が可能です。

  • ダーモスコピー(皮膚鏡検査):皮膚鏡で拡大し、内部の角質栓や表面構造を観察します。血管や炎症性変化が乏しいことが判別の目安になります。短時間で非侵襲的に行える点が利点です。

  • 皮膚生検:稀に腫瘍性病変が疑われる場合に行われます。局所麻酔をして一部を切除し、病理検査で角質塊の存在を確認します。結果が出るまで数日を要し、瘢痕のリスクがあります。

  • 細菌培養検査:炎症や二次感染を伴う場合に実施されることがあります。滲出液や膿を採取し、原因菌の有無や抗菌薬感受性を調べます。数日で結果が分かり、治療方針の参考となります。

  • 画像診断(必要時):まれに他の皮膚腫瘍や囊胞と区別が難しい場合、超音波などを用いて皮下の構造を確認します。非侵襲的で即時に情報が得られるため、診断補助に役立ちます。

🔍 稗粒腫と間違えやすい!類似疾患(鑑別)

 汗管腫(かんかんしゅ)

⇒白〜肌色の小さなブツブツがたくさん/まぶたに多い 左右対称/遺伝あり/大人になっても自然に消えにくい

 脂腺増殖症

⇒黄色っぽいブツブツ/中央が少しへこんでいる 主に額・中高年男性に多い/皮脂腺が増えてる

 尋常性ざ瘡(にきび)

⇒毛穴に皮脂がたまり炎症→赤ニキビ・白ニキビ 中心に角栓/炎症・膿・かゆみが出やすい

 粉瘤(ふんりゅう)

⇒肌色のしこり/大きくなる/においや膿が出ることも 中央に黒点(開口部)/炎症・腫れを起こすことも

 脂漏性角化症(老人性いぼ)

⇒茶〜黒色でボコッと盛り上がるしみ 高齢者に多い/かさぶたのような見た目/徐々に大きくなる

 乳児の新生児ざ瘡/乳児脂漏性皮膚炎

⇒赤ちゃんにできるニキビのような発疹 生後すぐ~2か月ごろ/ホルモン由来で自然に治る

 注射跡・コメド・接触皮膚炎の痕

⇒似たようなブツブツが皮膚反応で出ることも 薬剤歴や化粧品・スキンケアとの関連を見る

予防のポイント
洗顔やクレンジングをやさしく行う
保湿をしっかり行い、乾燥を防ぐ
油分が多すぎないスキンケア用品を選ぶ
こすりすぎや強いマッサージを避ける
紫外線対策を心がける
目元のクリームや化粧品を過剰に塗り込まない
十分な睡眠とバランスの良い食事を意識する
気になる粒があれば早めに皮膚科を受診する

<参考資料>

新潟薬科大学卒業。筑波大学大学院 公衆衛生学学位プログラム修了(修士)
ウエルシア薬局にて在宅医療マネージャーとして従事し、薬剤師教育のほか、医師やケアマネジャーなど多職種との連携支援に注力。在宅医療の現場における実践的な薬学支援体制の構築をリード。2023年より株式会社アスト執行役員に就任。薬剤師業務に加え、管理業務、人材採用、営業企画、経営企画まで幅広い領域を担当し、事業の成長と組織づくりに貢献している。さらに、株式会社Genonの医療チームメンバーとして、オンライン服薬指導の提供とその品質改善にも取り組むとともに、医療・薬学領域のコンテンツ制作において専門的なアドバイスを行っている。経済産業省主催「始動 Next Innovator 2022」採択、Knot Program 2022 最優秀賞を受賞。

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