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当帰飲子(とうきいんし)とは?効果や副作用、正しい飲み方をわかりやすく解説

当帰飲子(とうきいんし)は、肌の乾燥からくるしつこいかゆみやカサカサを、体の内側から改善していく漢方薬(飲み薬)です。漢方薬は体質によって向き・不向きがあるため、自分の皮膚の状態に合っているかを知っておくことが大切です。
ここでは、当帰飲子の効果や、向いている人の特徴、気をつけるべき副作用についてわかりやすく解説します。

 当帰飲子はどんなお薬?(向いているタイプ)

当帰飲子は、自然由来の生薬を組み合わせて作られた「漢方の飲み薬」です。 漢方医学では、血(けつ)の巡りが悪くなり、皮膚に栄養や潤いが届かなくなることで、乾燥や激しいかゆみが起きると考えます。当帰飲子は、血の巡りを良くして肌に潤いを与え、かゆみや粉ふきを和らげる働きがあります。

【こんなタイプの方にピッタリです】

  • 肌が乾燥してカサカサ・粉をふいている
  • 冷え性で、体が冷えやすい
  • 夜、お布団に入って体が温まるとかゆくて眠れない

 どんな症状に使うの?(効果がある病気)

主に、分泌物(ジュクジュクした汁)が少なく、カサカサと乾燥している慢性の皮膚トラブルに処方されます。

  • 乾燥を伴う湿疹: 乾燥性湿疹、慢性湿疹
  • かゆみがある症状: 全身のかゆみ(老人性の皮膚そう痒症など)
  • その他の症状: 乾燥が強いアトピー性皮膚炎、かきこわしによる色素沈着など

 注意が必要な人・向いていない人

漢方薬は「体質」に合わせて処方されるため、以下に当てはまる方は注意が必要です。事前に必ず医師へご相談ください。

  • ジュクジュクした湿疹がある人: 当帰飲子は「乾燥肌向け」の漢方です。患部から汁が出ているような化膿・湿潤タイプの皮膚炎には向いていません(その場合は別の漢方薬が選ばれます)。
  • 胃腸がとても弱い人・食欲がない人: 胃もたれ、吐き気、下痢などの胃腸トラブルが起こりやすくなるため、慎重に使用します。
  • 妊娠中・授乳中の方: 治療の有益性が上回る場合にのみ処方されるため、自己判断では飲まず、必ず医師に相談してください。

 正しい飲み方と注意すべき副作用

【正しい飲み方と期間】

  • 飲むタイミング: 通常、1日2〜3回に分けて、「食前」または「食間(食事と食事の間などの空腹時)」にお水やお湯で飲みます。
  • 使用期間: 漢方薬は体質改善を促すため、効果を実感するまでに2週間〜1か月以上かかることもあります。焦らずにじっくり継続することが大切です。

【気をつけたい副作用】 漢方薬は安全性が高いお薬ですが、体質に合わない場合や飲み合わせにより副作用が出ることがあります。

  • 胃腸の不調: 食欲がなくなる、胃の不快感、吐き気、下痢など。
  • むくみ・血圧上昇・手足のしびれ(偽アルドステロン症など): お薬に含まれる「甘草(カンゾウ)」という生薬の影響で、手足のだるさ、しびれ、筋肉のけいれん、むくみなどがごく稀に起こることがあります。他の漢方薬(葛根湯など)を一緒に飲んでいる方は、甘草の摂りすぎになるため特に注意が必要です。
  • アレルギー症状: 発疹、赤み、かゆみなど(お薬自体が合っていないサインの可能性があります)。

お薬を飲んで「胃の不快感や下痢が続く」「手足がしびれる」「かえってかゆみが増した」などの異常を感じた場合は、無理に飲み続けずにすぐ当院へご相談ください。

医師

山田 貴博 Yamada Takahiro

略歴
  • 2010年:名古屋市立大学医学部 卒業
  • 2010年:NTT西日本大阪病院、阪南中央病院にて研修
  • 同年:大阪大学大学院医学系研究科 神経細胞生物学講座にて基礎医学研究に従事
  • 2015年:阪南中央病院皮膚科 勤務
  • 2017年:天下茶屋あみ皮フ科クリニック 開業
  • 2024年:AMI SKIN CLINIC 開設
  • 2025年:東京駒込皮膚科クリニック 開業
私はこれまで、大学病院や地域の中核病院、そしてクリニックにおいて、アトピー性皮膚炎や湿疹といった一般的な皮膚疾患から、皮膚腫瘍の手術、難治性疾患、さらには褥瘡(床ずれ)の管理まで、幅広く研鑽を積んで参りました。皮膚のトラブルは、見た目の悩みだけでなく、痒みや痛みによって日常生活の質(QOL)を大きく下げてしまうものです。「こんな些細なことで相談してもいいのかな?」とためらわず、ぜひお気軽にご相談ください。丁寧な診察と分かりやすい説明を心がけ、地域の皆さまの「肌のホームドクター」として、健やかな毎日を全力でサポートさせていただきます。