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Phase1 寛解導入時期

ここでは
Phase1 寛解導入時期について説明します。

患者
先生! かゆくて、もう夜も眠れません…。 布団の中で知らずに肌をかきむしってしまうし、日中もぼーっとして仕事に集中できないんです。
医師
それはつらいですね。炎症を雑草に例えると、いまの肌は、ちょうど太く根を張った雑草がびっしり生えた状態に近いです。肌の奥まで炎症が拡がってしまっているということですね。まずは強めのステロイドで、地表に見えている草をしっかり刈り込む必要があります。1日2回、患部に塗ってください。
雑草の例01
患者
強い薬を使うのって、なんだか怖いんですよ…。 “依存”とか副作用とか、大丈夫ですか?
医師
短期間でしっかり雑草を刈り取るために必要な方法です。ハサミでチョキチョキやる程度じゃ、根深い雑草は取り切れないですよね。地表面の草をしっかり刈り込み、地下の根も徹底的に除去していくイメージで治療を進めましょう。とにかく最初は思い切った対処が大事です。
雑草の例01
患者
うーん…。 でも、かゆみが治まったら、早めに薬をやめるのはどうでしょう? そこまで長く使わなくても…。
医師
途中で刈るのをやめると、根が残ったままですぐにまた伸びてきます。肌の奥に炎症の根が残っていると、またすぐに炎症が起こってしまうということですね。まずは2週間、きっちり塗り切って様子を見ましょう。良くなっても悪くなっても、その時点で一度診察に来てくださいね。もちろん、その後の状態次第で薬を減らすプランも検討できます。
雑草の例01

(2週間後)

患者
先生! ここ数日、赤みもかゆみも落ち着いてます。 もう雑草はほとんど刈り取れた感じがしますが、そろそろ薬を減らせませんか?
医師
今は雑草がかなり短くなった段階。でも、根がまだ土の中に残っているかもしれません。ここで油断すると、またすぐに伸びてきますよ。まだ1日2回、強めのステロイドを続けましょう。
雑草の例01
患者
えぇ〜、でも見た目にはもうほとんど雑草がないのに…。 薬を弱めるとか、回数を減らすとか、ダメなんですか?
医師
根っこをしっかり抜くまでは、しっかりしたケアが必要です。あと1〜2週間ほど使い続けてから、次の診察で状態を見ながら調整しましょう。根っこを抜くところまでくれば、その後は弱い薬に切り替えたり、使用頻度を下げたりする余地がありますよ。
患者
わかりました…。保湿はどうですか? 正直、ちょっとサボり気味なんですが…。
医師
保湿は、地面(肌)を整えて雑草が根を張りにくくする“土壌改良”みたいなもの。毎日たっぷり塗って、再発を防ぎましょう。
患者
なるほど、“土壌改良”ですか。わかりました。 薬も保湿も頑張ってやります!
医師
一緒に進めていきましょう。何か気になることがあれば遠慮なくご相談くださいね。

状態

強いかゆみと皮膚炎症が続いており、夜間の睡眠障害や日常生活への支障も大きい。見た目にも炎症がはっきりとわかる状態であり、急性期の炎症を早期に抑制する必要がある。

目的

強めの外用ステロイドを中心とした短期集中的な治療で、顕著な炎症やかゆみを可能な限り速やかに鎮静化し、次の治療ステップ(寛解維持期)に向けた基盤をつくる。

- 治療内容 -

1.外用ステロイドの集中的使用

  • 1日2回を目安に、患部へ充分な量の適切なランクのステロイド外用薬を使用する。
  • 症状がやや落ち着いても、医師が指定した期間は自己判断で使用を中断しない。
  • 炎症が治まらない場合には、全身療法も併用し、症状のさらなる鎮静化を目指す。

2.保湿療法

  • 皮膚バリア機能が著しく低下しているため、保湿剤を併用して肌のうるおいを保つ。
  • 保湿の習慣化は、炎症が収まった後の寛解維持にも寄与する。

3.治療強度の調整

  • 通常2週間程度の経過後に受診し、炎症の改善度や副作用の有無をチェックする。
  • 状態が十分に改善した段階で、外用ステロイドの強度を下げたり、使用回数を減らすなどの調整を検討する。