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コレクチム軟膏ってどんな薬?

コレクチム軟膏の基本情報

基本情報

JAK阻害薬(外用塗布薬)

JAK(ヤヌスキナーゼ)という酵素の働きを阻害することで、アトピー性皮膚炎の病態に深く関わる炎症性サイトカインのシグナル伝達を阻害し、免疫細胞や炎症細胞の活性化を抑えて痒みなどの症状を改善する薬

 

効能・効果

注意すべき副作用

適用部位毛包炎 、 ヘルペス性状湿疹 、 口腔ヘルペス 、 単純ヘルペス 、 帯状疱疹 、 膿痂疹 、 接触皮膚炎 、 適用部位ざ瘡 、 適用部位刺激感 、 適用部位紅斑

用法・用量(主なもの)

  • 通常、成人には、0.5%製剤を1日2回、適量を患部に塗布する
    • なお、1回あたりの塗布量は5gまでとする
  • 通常、小児には、0.25%製剤を1日2回、適量を患部に塗布する
  • 症状に応じて、0.5%製剤を1日2回塗布することができる
    • なお、1回あたりの塗布量は5gまでとするが、体格を考慮すること
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 1回あたりの塗布量は体表面積の30%までを目安とすること
  • 7.2. 0.5%製剤で治療開始4週間以内に症状の改善が認められない場合は、使用を中止すること
  • 7.3. 症状が改善した場合には継続投与の必要性について検討し、漫然と長期にわたって使用しないこと
  • 7.4. 小児に0.5%製剤を使用し、症状が改善した場合は、0.25%製剤への変更を検討すること

使用する部位について

コレクチム軟膏(デルゴシチニブ)は、アトピー性皮膚炎の治療に使われる外用薬(塗り薬)です。
免疫の過剰な反応を抑えるJAK阻害薬の外用剤で、かゆみ・赤み・炎症をやわらげる効果があります。

 軽症~中等症のアトピー性皮膚炎に使用されます
 顔・首・まぶた・陰部など、皮膚が薄くて敏感な場所にも使いやすいのが特徴
 ステロイドやプロトピックで刺激が強く感じる人にも向いています

使う期間と量について

コレクチムは、1日2回まで塗布できる安全性の高い外用薬です。

 通常は1日2回(朝・夜)患部に塗布します
 症状が改善したら1日1回に減らす、または保湿剤に切り替えるなどの調整を行います
 長期間連続で使用する場合は、定期的に医師の診察が必要

副作用

適用部位毛包炎 、 ヘルペス性状湿疹 、 口腔ヘルペス 、 単純ヘルペス 、 帯状疱疹 、 膿痂疹 、 接触皮膚炎 、 適用部位ざ瘡 、 適用部位刺激感 、 適用部位紅斑 、 適用部位そう痒感

注意事項

病気や症状に応じた注意事項

  • 禁止
    • 過敏症
  • 注意
    • 皮膚感染症
  • 投与に際する指示
    • 皮膚感染症

患者の属性に応じた注意事項

  • 相対禁止
    • 妊婦・産婦
  • 注意
    • 授乳婦
    • 新生児(低出生体重児を含む)
    • 乳児
    • 幼児・小児

妊娠中の使用について

 コレクチム軟膏は妊娠中の使用については明確な制限はありませんが、慎重な使用が求められます。

・動物実験では胎児への影響は報告されていませんが、人での十分な安全性データはないため
・妊娠中・授乳中に使う場合は、医師の指示に従って、必要最小限の範囲・期間で使うことが基本です

小児や未成年の使用について

生後6か月以上から使える薬なので、小児・高校生でも安全に使用可能です。

・顔や首などの敏感な部位にも安心して使える
・プロトピック軟膏で刺激(ヒリヒリ)が強かった人にもおすすめ
・にきびや感染症がある部位には使わないように注意が必要

年齢や性別に応じた注意事項

  • 注意
    • 低出生体重児(0日〜27日)
    • 新生児(0日〜27日)
    • 6ヵ月未満の乳児(0日〜183日)

添付文書

効果・効能(添付文書全文)

アトピー性皮膚炎。

用法・用量(添付文書全文)

通常、成人には、0.5%製剤を1日2回、適量を患部に塗布する。なお、1回あたりの塗布量は5gまでとする。
通常、小児には、0.25%製剤を1日2回、適量を患部に塗布する。症状に応じて、0.5%製剤を1日2回塗布することができる。なお、1回あたりの塗布量は5gまでとするが、体格を考慮すること。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 1回あたりの塗布量は体表面積の30%までを目安とすること。
7.2. 0.5%製剤で治療開始4週間以内に症状の改善が認められない場合は、使用を中止すること。
7.3. 症状が改善した場合には継続投与の必要性について検討し、漫然と長期にわたって使用しないこと。
7.4. 小児に0.5%製剤を使用し、症状が改善した場合は、0.25%製剤への変更を検討すること。

副作用(添付文書全文)

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 感染症及び寄生虫症:(1%以上)適用部位毛包炎(2.4%)、ヘルペス性状湿疹、(1%未満)口腔ヘルペス、単純ヘルペス、帯状疱疹、膿痂疹。
2). 皮膚及び皮下組織障害:(1%未満)接触皮膚炎。
3). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(1%以上)適用部位ざ瘡(2.0%)、適用部位刺激感、適用部位紅斑、(1%未満)適用部位そう痒感。

使用上の注意(添付文書全文)

(禁忌)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 皮膚感染症を伴う患者:皮膚感染部位を避けて使用し、なお、やむを得ず使用する場合には、あらかじめ適切な抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤による治療を行う、若しくはこれらとの併用を考慮すること。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること(動物実験(ラット、経口投与)で、胎仔に移行することが報告されており、また、動物実験(ラット及びウサギ、経口投与)で、本剤の最大臨床用量における曝露量(AUC)の231倍及び528倍の曝露量で胚死亡率増加・胎仔死亡率増加が報告されている)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット、経口投与)で、乳汁中に移行することが報告されている)。
(小児等)
低出生体重児、新生児及び6ヵ月未満の乳児を対象に、有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与時の注意
14.1.1. 粘膜、潰瘍、明らかに局面を形成しているびらん等への塗布は避けること。
14.1.2. 万一、眼に入った場合は、直ちに水で洗い流すこと。
(その他の注意)
15.2. 非臨床試験に基づく情報
ラットを用いた2年間経口投与がん原性試験において、胸腺腫(10mg/kg/日以上)及び皮下脂肪腫(3mg/kg/日以上)が認められた。ラットに3及び10mg/kg/日を反復経口投与したときのデルゴシチニブの曝露量(AUC)は、最大臨床用量における曝露量の84倍及び309倍であった。
(保管上の注意)
室温保存。